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次期愛車への道 '22 スズキ・スイフトスポーツ [クルマ]

私の人生で最後から二番目のクルマになるであろう次期愛車選び。



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今回試乗させていただいたのは、スズキのスイフトスポーツ。
スズキ渾身のスポーツモデルで、巷の評論家先生たちのレビューや自動車誌の記事でもかなり評判がいい。
これまであまりスズキのモデルには縁がなかったが、近所のディーラーに試乗者があることがわかったので、これもぜひとも乗っておきたいと思った。





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試乗させていただいたのは、目にも鮮やかなイエローのボディ。
この色はチャンピオンイエロー4 という名前がついていて、歴代スイフトスポーツのイメージカラーでもある。
バカ売れした先代2代のデザインから決別したこのモデルから、5ナンバーサイズキープのノーマルスイフトに対してスイフトスポーツはトレッドとフェンダーを広げ3ナンバーボディとなった。





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リアビューは、左右2本出しのマフラーがポテンシャルを誇示している。





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エンジンは、1.4L 4気筒直噴ターボ。
先代が 1.6L NA だったので、ちょっとだけダウンサイジング。





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トランスミッションはもちろん 6MT。
リバースの位置は 6速の横で、ブーツ最上端のカラー部を引き上げて入れるタイプ。
シフトストロークは大きめ。





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シートはハイバックのスポーティな形状だが、座面が高めでそれがちょっと残念。





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5ドアなのでリアシートへのアクセスは良好。
運転席を私の位置に合わせてこれくらいなので、足元もけっこう余裕ある。





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トランクのスペースは私の DS3 と同じくらいだろうか。
フロアに敷かれたマットの設えがけっこう雑で、この辺りは金をかけてないのが丸わかり。





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運転席周りの全景。
全体的にプラスチック感が目立ち質感としてはかなり低いが、クルマの価格帯を考えると相応だろう。





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インパネは機械式垂直指針のタコメータとスピードメータの中にそれぞれ水温計と燃料計。
あと、中央に液晶のマルチインフォメーションディスプレイが。
上の写真ではブースト計と油温計を表示させている。





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G メータも表示可能。
試乗時は、ブースト計表示で走っていた。





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試乗車は素の、オーディオ&ナビ非装着車。
試乗車はそれなりにアピールするために、多くのユーザが選択するオプションを入れていることが多いので、こういうのは珍しい。
このモデルを検討する人は、装備よりも走りを重視する人が多く、快適装備はあまり気にしないということだろう。


それでは、シートポジションを合わせて走り始める。
私がいつもシートポジションを合わせる手順は、
- 腰をシートバックに密着させて、クラッチペダルを踏みながら、前後位置を合わせる。
- ステアリングの上端を両腕を軽く曲げた状態でしっかりつかめるよう、シートバックの角度で肩の位置を合わせる。
- メータが視認しやすいよう、ステアリングの上下位置を合わせるとともに前後位置も微調整。

これでビシッと合わせて走り始めたはずなのだが、う~ん、なんというか、不自然さが拭えない。
前述のように、シートポジションが高めということで、ペダルを高い位置から踏み下げているような違和感とステアリングホイールもちょっと上向き加減なのが気になる。
シフトレバーの位置も自分の前後位置に対して後ろ寄りで、かつ、シフトストロークも大きめなので、けっこう左の脇を後ろに引くような不自然な姿勢になる。

エンジンはターボらしく低速域からトルクがモリっと出てくるが、音としては官能的とはいえず、積極的に高回転を回したくなるようなエンジンではない。
足回りはクルマ全体が路面の凹凸で跳ね気味だが、不快なショックとしては伝わってこない。
ステアリングに対しての反応は可もなく不可もなく、思った通りに気持ちよく反応という感じではないが、ちょっと軽すぎて路面の感じもあまり伝わってこない。



では、いつもの偏見による採点を。

エンジン;6点
全開性能スペックは、103kW@5500rpm / 230Nm@2500~3500pm。
インターセプトポイントが高めで、しかも最大トルクを維持している回転域も狭いが、全体のトルクカーブがわからないのでこの数字だけ見てもなんとも判断できない。
が、少なくとも高回転まで回して楽しむエンジンではなく、かといって低速が強いかというと他車と比べてのアドバンテージがありそうではない。
カタログ燃費は WLTC モードで 17.6km/L とまあまあいい数値。
ほぼこのモデル専用と言ってもいいエンジン(いちおうエスクードにも積まれている)ではあるが、あまり突き抜けた感はない。
元々スズキというメーカは、新しい技術を追わず、他社で採用された技術で効果のありそうなものを取り入れていくということを公言しているので、エンジンで勝負をしているわけではない。

トランスミッション;5点
シフトがもっとカッチリしていればなあと思う。
30年前の FF車でこのシフトフィールなら、許されるのは間違いない。
けど、今は FF でもキッチリかっちりしているシフトを実現しているモデルはけっこうあるので。
クラッチも軽めで、もうちょいしっかりした感じがほしい。
あとは、前述のようにシフトレバーのポジションが残念。

操安性;6点
ハンドリング、サスペンション、ブレーキ、いずれも可もなく不可もなく。
車重が 970kg と、ロードスターよりも軽いので、もっときびきびとした俊敏な挙動を期待していたが、極めて普通。
街中を走る範囲ではただのファミリーカーという感じでおもしろさはない。
ワインディングをそれなりの速度で走れば印象は変わるだろうか?

デザイン;4点
実はここが個人的に最も引っかかるポイント。
別に高級感を出してほしいわけではないが、ちょっと安めのオモチャ感が強すぎる。
これと比較すると、先代はなかなかいいデザインだったと思う。
デザインは個人的な好みがわかれるところなので。

コストパフォーマンス;6点
ここがねえ、けっこう多くの人から異論がありそう。
純正ナビの一番安いヤツ、ETC、ドライブレコーダ、フロアマットをオプションで付けて、2,310,770円也。
私の中では「コストパフォーマンス」という言葉は価格以上の価値があることだと考えているが、全体的に見て価格相応だと感じた。
このクルマのコストパフォーマンスがいたるところで絶賛されているが、たしかに車両価格はクルマ全体の価格が高くなった今の世の中で極めて安く映るが、この言葉はプライスが安いというだけの意味ではないはず。
けど、必要なオプションをつければこれくらいの価格になるし、あちこちチープな造りを感じるところは拭えないので、まあ相応かなと。

アディショナルポイントは、他に特筆すべきポイントは見当たらないので、加減なし。

総合;27点
ひたすらにコストパフォーマンスを絶賛されているモデルだが、個人的には価格を超える魅力というのは感じなかった。
誤解されたくないのは、コストパフォーマンスが悪いと言っているわけではないということ。価格相応、それだけ。
昔は大流行りだったホットハッチと呼ばれていた 3/5ドアハッチバックの高性能モデルが少なくなったので、ニッチ市場を重視するスズキというメーカにはおいしい領域かもしれない。今はライバルらしいライバルがいないので。(GR ヤリスとかシビック Type R とか、対象層にしてもクラスにしても明らかに異なる。)
どうせならそこをもっと突き詰めてほしかったが、スズキというメーカのポリシーとして、これ以上のコストをかけるわけにはいかなかったんだと思う。
気になる納期は、だいたい4か月くらいとのこと。
スズキの場合、主力の軽自動車とかは半年くらいの納期のモデルが多く、スイフトスポーツはなぜだか少し早いくらいとのことだった。


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めぎ

鮮やかな黄色に目がちかちか…!
スズキと言えばドイツ語読みするとズツキになっちゃって、なんとも可哀想なイメージです。
デザインは私好みではないので全く欲しいと思いませんが、いろんなオプションが自分でいるいらないを決められるのはいいなと思います。ナビは、スマホがあれば要らないですもの。
by めぎ (2022-09-23 02:27) 

リュカ

黄色の車が走っているのを見かけないのですごく新鮮です(笑)
わたしは奥様の細い足に釘付けでしたw
羨ましい!
by リュカ (2022-09-23 14:23) 

YAP

めぎさん、リュカさん、コメント & nice! ありがとうございます。

めぎさん、
そう、この黄色も個人的には好きな彩度の黄色ではないんですよねえ。
ナビが標準でついているクルマは、少なくとも私が考えているクラスではほとんどないと思います。
最近は Apple CarPlay とか AndroidAuto 対応のディスプレイオーディオも多いですし。
ナビを装着しないとしても、ディスプレイに車両情報を表示したりとかするのですが、このスイフトスポーツにはそれさえもなく、しかも配線用のコネクタがむき出しというのがなんとも...と思いました。

リュカさん、
ははは、助手席の女性の脚に釘付けですか。
この方は担当についていただいたディーラーのかわいらしい女性でした。
GRヤリス試乗時のように、ドライブデート気分の試乗でした。

tochiさん、鉄腕原子さん、@ミックさん、xml_xslさん、ふるたによしひささん、熊太郎さん、sheriさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2022-09-23 17:38) 

おと

お写真だと、内装は、赤のラインが効いていて高級感あるように見えますが、実際の質感が軽いのかな。。この色の車、珍しいですね。こちらでもあまり見たことがありません^^
by おと (2022-09-23 23:28) 

YAP

おとさん、コメント & nice! ありがとうございます。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、プラスチックの質の低さというか、おもちゃ感というか、そういう感じです。
スズキはヨーロッパでは東欧で強いですね。
ニッチ市場を狙っているので、西欧はあまり重視していないのだと思います。
by YAP (2022-09-24 06:26) 

Inatimy

ホイールのデザインが独特な感じですね^^。 珍しい感じ。
by Inatimy (2022-09-24 06:44) 

ナツパパ

いすゞの車というと小型で取り回しがいい、という印象があります。
そこに走りがきびきびしていたら、それは人気も出るでしょうね。
これくらいの小型車が、わたしの狙いでもあるのですが、ちょっと違うかな。
なにより車内のチープさは気になるところです。
by ナツパパ (2022-09-24 09:42) 

miffy

スゥイフトはレンタルした事があります。
スポーツタイプではないので内装は違いますが、ちょっと内部が狭いと感じました。
by miffy (2022-09-24 12:39) 

kuwachan

黄色は嫌いな色じゃないんですが、車となると選ばないかな(笑)
目立つ色という点ではいいとは思うんですけどね。
確かにトランクのフロアマットの敷き方とかちょっと雑で気になりますね。

by kuwachan (2022-09-24 16:29) 

YAP

Inatimyさん、ナツパパさん、miffyさん、kuwachanさん、コメント & nice! ありがとうございます。

Inatimyさん、
こういうホイールは珍しい感じがしますか?
偶然にも、私のクルマのホイールもこれにデザイン似ています。
たしかに特徴ありますね。

ナツパパさん、
私も歳が歳ですし、自分の持ち物の質にはこだわりたいと思うようになってきました。
最近では旧デミオ(マツダ2)やヤリスが質感を大きく向上させてきているので、スイフトみたいな立ち位置は少数派になってきました。

miffyさん、
このクラスの室内は、まあそんなものだと思います。
スイフトは後席とか、同クラス車に比べればこれでも広い方かなと思いました。

kuwachanさん、
ちょいちょい雑な造りが目についてしまいました。
そういうのも踏まえての、価格相応かなと思いました。

テリーさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2022-09-24 16:47) 

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