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日産ヘリテージコレクション その5 モータースポーツ編 [クルマ]

今回も写真多数となりますが、クルマに興味のある方はお付き合いいただければ。
最終回は、モータースポーツ参戦車両をまとめて紹介する。
(車名の表示は、全て展示車両の説明プレートに書かれているのをそのまま記載)






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モータースポーツ車両はそれ用のエリアにまとめてある。
この時点で見学の残り時間は10分を切っていたので、わりとイベントとかで見かけることの多いグループAやGTマシンはスパッとあきらめて、それ以外のマシンを駆け足で見て回る。











昔のラリー車もけっこうイベントに登場してくるのでパスしようと思ったが、初めて見るのも数台あったので、チャチャっと写真だけ撮っていく。

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ブルーバード 1600SSS 1970年 第18回東アフリカ・サファリラリー総合優勝車 (1970)






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フェアレディ 240Z 第21回サファリラリー優勝車 (1973)
このダメージの大きい Z は、ラリー終盤でこんな状態になりながらもなんとかゴールするためだけに、ライトとか無理やり修復、というか付けられる位置に取り付けてやっとの思いでゴールしたとか。






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シルビア (1982)
サファリラリーで3位表彰台。




ここから '60年代のプロトタイプカー。

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プリンス R380 (A-I型) 1966年第3回 日本グランプリ優勝車 (1966)
打倒ポルシェを目指して日産が本気を出して造ったマシンとして有名。






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ニッサン R381 '68年日本グランプリ優勝車 (1968)
市販車然とした R380 に対し、完全なプロトタイプカーのスタイル。
レギュレーションの違いなのかな?さすがにこの頃のことはよく知らないことが多い。





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ニッサン R382 1969年 日本グランプリ優勝車 (1969)
最後の日本グランプリ(当時は F1 はまだ日本では開催されておらず、プロトタイプカーのレースでグランプリの名前が使われていた)で 1-2 フィニッシュを飾っている。
後部が切れた写真から、急ぎ足で写真だけ撮ったということがわかる。






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ニッサン R383 (1970)
日本グランプリの中止に伴い、活躍の場をなくしてしまった最後の R38x シリーズとなった R383。
幻のマシンと言われているが、これも動態保存されている。





次は、私が大好きなシルエットフォーミュラ。
正確には、グループ 5 の規格は '81年で終了しているので、それを参考にして(というかマネして?)日本独自に開催されたスーパーシルエットシリーズのマシン。
GTマシンやツーリングカーはあきらめると言いつつも、ここは外せなかった。

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トミカ スカイライン ターボ 1982 スーパーシルエット No11
当時大人気だった、「鉄仮面」スカイライン RS のスーパーシルエット。






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コカコーラ キヤノン ブルーバード ターボ 1984 スーパーシルエット No20 (1984)
これが3台中で最も原型がわかりにくいかな。
白地にスポンサー名が赤いサシで入っているだけのシンプルなカラーリング。






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ニチラ インパル シルビア ターボ 1983 スーパーシルエット No23 (1983)
「日本一速い男」星野一義選手がドライブ。





ここから、グループ C のプロトタイプカーを。

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ニッサン GTP ZX-Turbo (1985)
これは、アメリカの IMSA シリーズに参戦。






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ニッサン R85V (1986)
'86年に日産が初めてル・マン24時間レースにワークス参戦した記念すべきマシン。
総合18位ということで、結果はまだまだといったところ。







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ニッサン R88C (1988)
この頃から、ル・マンでの勝利を意識し始めた感あり。
JSPC (全日本スポーツプロトタイプ選手権)でも活躍。






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ニッサン R89C (1989)
この年から、シャシーの製造がマーチからローラにスイッチ。






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ニッサン R90CP #24YHP '90年全日本スポーツプロトタイプ選手権(JSPC)獲得車両 (1990)
この年は、日本国内シリーズではチャンピオン獲得。
ル・マンでも、最も総合優勝に近づいた実に惜しい年だった。
'90年のル・マンには、たしか5台くらいの大量エントリーをしていて、イギリス製作の R90CK が日本車初のポールポジションを獲得。
日本製作のこの R90CP も予選は3位、決勝では日本車最上位の5位入賞を果たした。
当時のル・マンは、メルセデス・ベンツ、ジャガー、トヨタ、マツダ、とワークス参戦しているマニュファクチャラも多く、ポルシェのようにプライベート参戦ながらワークスと遜色ない速さを見せるマシンも多かった激戦時代。







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ニッサン R92CP #1 カルソニック (1992)
結果的に最後のグループ C 参戦となったマシン。
日産は、'90年からこの '92年まで、3年連続で前日本チャンピオン獲得。






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ニッサン NP35 (1992)
F1 と同じ 3.5L NA のエンジン規定となったグループ C に参戦するべく開発されたマシン。
ところが、多くのマニュファクチャらが撤退したために新しい '93年シーズンは消滅してしまい、一度も世界戦で走ることがなかった。
いちおう、'92年の国内最終戦に出走。
試験的参戦でまだ熟成されていなかったため、10位という結果に終わっている。




ここから、'90年代後半にもう一度日産が本気でル・マンを獲りにいったマシン。

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ニッサン R390 GT1 '97年 ル・マン出場車 (1997)
車名はもちろん、伝説的レーシングカーの R380 を意識してつけられている。
それだけ本気だったということだろう。
結果は残念ながら12位。






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ニッサン R390 GT1 '98年ル・マン24時間レース出場車 総合5位 30号車 (1998)
R390 は翌年も熟成を重ねて参戦。
写真のマシンは5位入賞車だが、最上位は3位表彰台。
星野選手の最後のル・マンでもあった。






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ニッサン R391 (1999)
結果的に本気でル・マンに調整した最後のマシン。
2台で参戦し、1台は予選でクラッシュ(決勝は欠場)、もう一台も途中リタイアに終わった。

この後は、ルノーとの合併によってゴーンさんが社長となり、ル・マンへの挑戦も事実上終わった。
その後も単発的に参戦はしているが、ちょっとここで書くのは憚られるような結果しか残せず。
(そのせいか、その頃のマシンも展示はなし)




最後におまけ。

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アルピーヌ A110 (2018)
隅っこの方にしれーっと停めてあった。
ルノー・日産グループということで購入?
現代に蘇ったアルピーヌ A110 は、ぞくぞくするほどかっこいい。
が、だれも見向きもせず...




以上で、写真満載でダラダラ続いた日産ヘリテージコレクションの記事は終了です。
その展示量は圧巻であり、これを無料で見せていただけるということに驚くとともに感謝。
願わくば、自由時間をもっと長く、できれば +1時間くらい余計にいただけたら、もっとゆっくり楽しめたと思う。
個人的に見たいと思っていて展示がなかったクルマも何台かあったが、それはまあしかたない。
ここは機会があればまた訪れて、今回スルーせざるを得なかった展示をじっくり見てみたい。
クルマ好き、特に私のようなオジサン世代にはお勧めです。


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コメント 9

めぎ

無料って凄いですね~
こんなにいっぱい並んでいるところを見るのは圧巻だろうなあ・・・
by めぎ (2018-09-21 06:33) 

YAP

めぎさん、コメント & nice! ありがとうございます。
無料はうれしいのですが、見学時間が短いのが残念でした。
これだけの数のクルマ、じっくり見たいモデルも多くある中で、時間が足りませんでした。

鉄腕原子さん、xml_xslさん、スイカが好きさん、tochiさん、takayouさん、soramoyouさん、@ミックさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2018-09-21 07:28) 

kuwachan

時間制限があったのは残念でしたね。
ご紹介するのはずっと先のことになってしまいますが
今年の夏の旅行で行ったトリノの自動車博物館は有料でしたが
YAPさんなら1日にいても飽きないんじゃないかなって思いました。
by kuwachan (2018-09-21 08:57) 

リュカ

最後は駆け足だったのですね。
これだけの台数だもの。好きだと、時間が足りないですよね。
わたしもツアーで行ったお寺巡りは
時間がなくて地団駄踏みました(笑)
もっと見せてーーーって叫びたかったです。
by リュカ (2018-09-21 10:24) 

YAP

kuwachanさん、リュカさん、コメント & nice! ありがとうございます。

kuwachanさん、
海外の自動車関係の博物館はいくつか行ったことがありますが、どこも日本のものとは規模が違い、見応えがありました。
トリノの記事、楽しみにしています。

リュカさん、
時間の限られているツアー系では、どうしてもこういう時間切れの残念さはありますね。
そういうのに参加しないと見られないものもありますしね。

knackeさん、sheriさん、いっぷくさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2018-09-22 07:01) 

miffy

時間制限があるのは残念でしたね。
制限なしにするとマニアだらけになるのかな?
by miffy (2018-09-22 14:17) 

YAP

miffyさん、コメント & nice! ありがとうございます。
あまりに台数が多いので、時間制限をなくすとなかなか見学客が帰らないからではないかと思われます。
私も自分のペースで見たら、+2~3時間はほしいです。
by YAP (2018-09-22 17:40) 

こちさ

無事、帰国しました。
それぞれの車たち、似ているようで
1台1台けっこう異なる感じですね^^
by こちさ (2018-09-24 02:24) 

YAP

こちささん、コメント & nice! ありがとうございます。
おかえりなさい。
旅行記を楽しみにしています。
モータースポーツ用のマシンは、規定が細かく決まっていますので、どうしても似た形になってしまいますね。
あまり興味がない人だと、同じに見えてしまうのはわかります。

ネオ・アッキーさん、マルコメさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2018-09-24 06:52) 

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