It's a Sony 展 Part-1 [国内ウロウロ]
夏の旅行記もまだ終わらず、その後のネタもたまっているのだが、情報発信ということで旬(も終わりかけているかもしれないが)というか、リアルタイムのネタを。
報道等でご存知の方も多いと思うが、開館50年を迎える銀座のソニービルが今年の4月に解体される。
ソニー自体の歴史は今年で創業70年。
ソニービル解体の節目と合わせて、現在、"It's a Sony 展" というイベントが開催されている。
2月12日まで開催されている Part-1 は、ソニーの歴史を振り返る製品展示イベント。
各フロアで年代毎にソニー製品が展示されていて、その展示規模はほとんど企業博物館といってもいいくらい。
各時代の代表的な製品をピックアップして紹介しようと思ったが、そこは歴史の長いソニー、厳選したつもりでも写真が50枚以上にもなってしまったので、記事が間延びしてしまうと思ってやめ。
私の記憶に残っている AV家電という視点で拾っていくことにした。
カセットテープレコーダ TC-100 (1966)
ソニーのカセットテープレコーダの1号機。
私の記憶に残っている最初のテープレコーダというと、この形。
我が家にあったのがこの製品かどうかというかは定かではない、というかたぶんよく似た他社製品だったものと思われるが、こういうので何でも録音していたのをおぼえている。
いちおう、ラインインにテレビやラジオの音声出力(主にはイヤホンジャック)からつなげばそこから録音できるのだが、けっこうノイズがひどく、ケーブルをつながずにテレビのスピーカの前にこいつを置いて、内蔵マイクで録音したほうがまだマシだった。
周りの雑音が入らないように、息をひそめていたものだ。
1969年頃、当時の新聞に出していたという求人広告。
上の言うことに従う日本型モーレツ社員が重宝される世の中で、個性的な人材を集めることで、他者とは違った製品を世に出そうとしていたことがうかがえる。
クロマトロンカラーテレビ 19C-70 (1965)
ソニー初のカラーテレビ。
昔のテレビって、こういう家具調のものがけっこうあった。
当時の値段を見ると、今とそんなに変わらないか、むしろ高いくらいだったりするので、今の価値に換算すると、普及機クラスでも100万円とかそれに近い感覚だったものと思われる。
ラジカセ付テレビ FX-400 (1976)
私が小学校の頃、テレビのクイズ番組の賞品とかでよく紹介されていた、テレビ、ラジオ、カセット一体型ステレオ。
ラテカセとか呼ばれていて、憧れたものだ。
ベータ方式ビデオテープレコーダ SL-6300 (1975)
ソニー最初の家庭向けビデオデッキ。
ソニーなので、もちろんテープはベータ規格。
最初は VHS 陣営と互角の戦いをしていたが、次第に VHS 勢にやられていった歴史は多くの人がご存知だろう。
ポータブルステレオカセットプレーヤ「ウォークマン」 TPS-L2 (1979)
ポータブルオーディオの歴史はここから始まった。
カセットデッキを持ち歩ける大きさで開発したのもすごいが、ヘッドホンもアウトドアで使うためにかなりスリム化したということも重要。
ポータブル LPプレーヤ PS-F5 (1983)
こんなレコードプレーヤもあったなあ。
レコードプレーヤまでポータブルにしようという発想が斬新すぎる。
CDプレーヤ CDP-101 (1982)
家庭向け CD プレーヤの1号機。
それから今年で35年になるが、CD って今は販売が落ちてきているとはいえ、それでもメディアのひとつとして性能的に色褪せず存在感を放っているので、大したものだと思う。
ポータブル CDプレーヤ D-50 (1984)
ソニーがすごいのは、据え置きの CD プレーヤを出したわずか2年後に携帯型を出すというその機動力。
ラジオカセットレコーダ ZX-7 (1983)
ステレオカセットレコーダ CFS-W80 (1984)
この辺りは、ラジカセ全盛時代。
ダブルカセットの登場によって、ダビングという行為が一般的になった。
8mm方式ビデオカメラ CD-TR55 (1989)
パスポートサイズの家庭用ビデオカメラを実現したのは、8mm というメディア規格。
ビデオカメラ自体はけっこう売れていたと思うが、据え置き型ビデオデッキではあまり売れなかった。
VHS 陣営を巻き返すと思っていたのだが。
このフロアの壁面には、歴代ウォークマンがずらり。
ソニーの「ウォークマン」というと、当時の私には高級品だったので、私はソニー子会社だったアイワ製のヘッドホンステレオを使っていた。
CD ウォークマンに MDウォークマン。
CD がはみ出しているものまである。
最近のウォークマンは、もちろんフラッシュメモリタイプ。
カセットテープもずらり。
私が愛用していたのは、この写真中央列のものあたり。
パーソナルコンピュータ HB-101 (1984)
まだパソコンが一般的なものではなかった時代の MSX 規格パソコン。
専用ソフトのカセットを挿し込むスロットが2基用意されている。
高校の時の同級生が持っていて憧れたものだが、今から思うと何に使えばよかったのか。
DATデッキ DTC-1000ES (1987)
DAT (デジタル・オーディオ・テープ)デッキの1号機。
この時代になると、新しい規格のメディアの1号機と言えど、かなり洗練された製品となっている。
が、今から思えば、完全に時代の徒花。
DAT は CD の高音質を記録するための性能は十分だったが、まったく普及しなかった。
システムコンポ LBT-V715 (1987)
「リバティ」のシリーズ名で出ていたミニコンポ規格のシステムコンポ。
私は小遣いを貯めてはコンポを構成する単品ごとに買っていたので、こういう統一されたシステムの洗練されたスタイルには憧れがあった。
携帯電話や「アイボ」も目立つように展示されていたが、興味がなかったのでスルー。
昔から携帯電話を使っていた人には、なかなかおもしろいのではないだろうか。
ナビゲーションシステム NVX-F10 (1993)
カーナビが手の届く価格帯になってきた頃の製品。
私が初めてカーナビを購入してクルマに取り付けたのも、ちょうどこの頃。
ミニコンポ CMT-M1 (1995)
MD の普及によって、ミニコンポのサイズは一気に小型化の方向に進んだ。
けど、MD の時代って、短かったよな。
デジタルビデオカメラ DCR-PC7 (1996)
新パスポートサイズのビデオカメラ。
DV 規格も短命だった。
デジタルスチルカメラ MVC-FD5 (1997)
デジカメ初期の製品で、記録メディアはなんとフロッピディスク。
パーソナルコンピュータ PCV-T700MR (1997) パーソナルコンピュータ PCG-505 (1997)
それぞれ VAIO シリーズのデスクトップ、ノートブック1号機。
こうして見ると、パソコンって中身は進化しているが、見た目は変わんないな。
パーソナルエンターテインメントオーガナイザ PEG-S500C (2000)
私が興味を持っていない製品だったので、どこまでができたのか詳しくは知らないが、当時はこれでも画期的だった。
電話マークのボタンもあるので、電話もできるのかな?
デジタル HDDレコーダ SVR-715 (2000)
HDD レコーダって、この頃にはすでに世に出てたのかと驚いた。
時代の先を行き過ぎていた感がある。
こうしていろいろ見ていると、時代を造ったり、時代の先を行き過ぎて失敗したり、一消費者として見るととても面白い歴史を作ってきている。
私自身、これまでにほとんどソニー製品を買ったことがなかったというのは、他社製品に比べると、ちょっと高かったんだよなあ。
それは高い付加価値があったからこそなのだが。
ソニービルが取り壊された後は、ソニーパークというものが建設されるそうだ。
その頃にはどんなソニー製品が世の中に出ていることだろうか。
厳選しても50枚以上の写真って、すごい数ですね~!
それよりずう~っと多く写したんですよね。
YAPさんの根気に脱帽です!
私はソニーのオーディオと言って思いつくのは、ウォークマン。
これも寿命が短かったような^^;
by GAYO (2017-01-15 16:41)
私もカセットテープにはずいぶんお世話になりました。
ソニーで一番思い出があるのは、
子供の頃うちにオープンリールのテープレコーダーがあって、
自分の声を録音すると全然違う声に聞こえたことです。
by kuwachan (2017-01-15 18:04)
なつかしいですね~。
SONYのカセットテープは
まだいっぱい持ってます。
なんとかダビングしたいと
思いながら…^^;
というかベータもね…TT
by ふにゃいの (2017-01-15 19:22)
あれもこれも...自分自身けっこうソニーと関わってきたんですね。
ソニーの製品が輝いていた頃と自分自身がオーディオを使う年代が
シンクロしていたからかもしれません。
...あ、MDはわたしまだ使ってますよ。
自室のコンポがMD使えるものですから。
けっこう便利です。
by ナツパパ (2017-01-15 20:21)
ソニー製品、我が家にもたくさんあります。
8㎜ビデオ、発売してすぐに買って海外に持って行った時に
珍しすぎて税関で別室に連れていかれて質問攻めにあったっけな~
by miffy (2017-01-15 21:30)
私、結構SONYに貢いだと思っています(笑)。若いころにダブルラジカセ、世帯を持ってからはビデオ2機種、ポータブルオーディオを何機種か、コンパクトデジカメも2台買ったことが。斬新な製品で嬉しいのですが、ベータのビデオ、メモリースティックと、いつの間にか無くなる規格があるのが弱みだったのでしょう。
by hideyuki2007y (2017-01-15 22:01)
懐かしいですヽ(^0^)ノ
by nmzk (2017-01-15 22:06)
ああ、懐かしいですねえ・・・カセットテープとか、大きなCDプレイヤーとか。
MDのミニコンポ、持ってました。
テレビもソニーだったし、VAIOのノートは3回くらい買い換えて使ってました。
ソニービル、解体しちゃうのですね・・・時代ですね。
by めぎ (2017-01-15 22:22)
懐かしいものがいろいろ。
我が家はベータ―でVHSが世の中心になってもやめないって言ってたけど
どこにもテープが売ってなくて裏切られた!って思った記憶が。
カメラもメモリースティックだったし、PCもVAIOだったし
結構貢いじゃったのね。
by ジャランこ (2017-01-15 22:53)
GAYOさん、kuwachanさん、ふにゃいのさん、ナツパパさん、miffyさん、hideyuki2007yさん、nmzkさん、めぎさん、ジャランこさん、コメント & nice! ありがとうございます。
GAYOさん、
展示物が多かったので、かなり長い時間楽しむことができました。
説明のパネルもつい読み入っちゃいますし。
kuwachanさん、
自分の声は外から聞くのと、体の内部を通して自分で聞くのとずいぶん違いますよね。
それを知らなかった幼い頃は、たしかに不思議でした。
ふにゃいのさん、
けっこうソニー派だったんですね。
私もカセットテープは圧倒的にソニーのものが多かったです。
ナツパパさん、
私も MD はけっこう使ってましたが、iPod の登場とともに使わなくなってしまい、今では再生できるものもありません。
あの小ささは、世に出たときは衝撃でした。
miffyさん、
けっこうお使いだったんですね。
私は憧れて見ている方が多かったです。
hideyuki2007yさん、
独自規格にこだわって遠回りした感があるものも多いですよね。
思惑としては、独自規格のメディアを使うことで、継続的に自社製品を買い続けてくれることを狙っていたのだろうと思いますが、逆にそれが理由で敬遠されることの方が多かったのだと思います。
nmzkさん、
懐かしいもの多いですよね。
おっさん世代にはたまらない展示でした。
めぎさん、
スクラップ & ビルドの日本では、50年続いたビルというのは貴重かもしれません。
ほんと、半世紀ですから時代が変わった感があります。
ジャランこさん、
ベータは、最初は VHS と互角に見えてましたけどね。
最後はソニー自身が VHS に鞍替えしたので、残念に思う人は多かったことでしょう。
kazushiさん、濱の寅次郎さん、knackeさん、xml_xslさん、kiyoさん、sheriさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2017-01-16 08:03)
どれも懐かしいですね!
カセットテープに、ウォークマンに、ベータ式。
『リバティ』というコンポは持っていました。
あの頃の記憶が蘇ります。
by aloha (2017-01-16 09:19)
そうだった!
観に行こうと思って忘れてました!
カセットがやっぱり懐かしいなあ^^
by リュカ (2017-01-16 09:58)
自分の初SONYは 「1980」のカセットデッキだったと思います。40年前!当時のカセットは全部だめになりました・・・
by あおい (2017-01-16 20:32)
alohaさん、リュカさん、あおいさん、コメント & nice! ありがとうございます。
alohaさん、
私はコンポは小遣いが貯まるたびに単品で買っていたので、デザインが統一されたシステムコンポは憧れでした。
リュカさん、
ぜひ行ってみてください。
懐かしさでたまらなくなると思いますよ。
あおいさん、
そういえば、私のカセットデッキもソニーでした。
3ヘッド1ウェイで、ちょっとこだわってました。
AKIさん、温泉ソムリエさん、Lionbassさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2017-01-18 07:55)