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五度目のドイツ出張 Strasbourg 前編 [ドイツ出張]

晴れた休日、一路西へと向かう。 

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この日は同僚とお出かけで私は助手席。
なので、こうしてアウトバーンを走行中の写真が撮れる。

ここで、ドイツの道路事情、というかアウトバーンについて少し。

ドイツは日本と並ぶ自動車大国。
大量に生産しているということはもちろんすごいのだが、やはり私が感心するのは速度無制限の高速道路、アウトバーン。
この高速道路網がドイツ経済の基盤を支えているといっても過言ではない。

「速度無制限」というのが有名ではあるのだが、実は、ドイツ内アウトバーンで実際に速度無制限の区間は、距離換算で全体の半分程度。
都市部周辺、ジャンクション前後、SA前後を中心に、130, 120, 100km/hとかの制限速度が設けられている。
シュトゥットガルトもそこそこの都市なので、私が過ごしていた周辺では 120km/h の制限区間だった。

だが、少し郊外に出れば、前述のように速度無制限区間となる。
「無制限」といっても、そこは安全が確保できる範囲で無理なく走行するのが当たり前で、どのクルマも自分のペースで走行している。
私は、フォード・フォーカスを借りていたときは 140~150km/h 程度、プジョー2008 (後日記事にします)を借りていたときは 130~140km/h 程度で走行していた。
150km/h くらいで走行していても、ときどき後方から恐ろしい勢いで接近してくるクルマがある。
そういうときは追い越し車線を走っていてもすぐに走行車線に戻っておとなしく進路を譲るのだが、200km/h を軽く超える速度で走っているクルマも珍しくない。




 

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そんな高速移動を可能にするアウトバーン網は、今のところは無料。
高速で走行するクルマの安全のためにも、常にどこかで補修作業は行なわれており、私がいたときもあちこちで工事をしていた。
上の写真は工事区間で、車線を制限するとともに一部を反対車線として使用して、対向車線側を工事している。
こういう区間の制限速度は、80km/h だった。

そんなアウトバーンだが、ドイツ人の同僚に話を聞くと、安全と環境のために全線で速度制限を設けることが検討されているそうだ。
その話も実は何年も前から聞いているのだが、便利さと引き換えとなることに反対する人も多く、議論は遅々として進んでないのだとか。
あと、'16年からの有料化が法案として成立したのだとか。





話を戻して、この日向かったのは、国境を越えたお隣フランスのストラスブール(Strasbourg)。
ライン川が国境となっており、そこにかかる橋を越えたらもう別の国。
なんだか不思議なものだ。

ストラスブールの街へ入る手前の道端で、黒い革ジャンに黒のタイトミニでびしっと決めたキレイなおねいさんが立っていて、「寒い仲ボーイフレンドを待っているのかな?」と思って横目に通り過ぎた。
しばらく行くと、同じようなスタイルのコがまた立っている。
「あれ?」と思って先に進むと、何人も同じように立っているし、気づいたら反対車線側の道端にも。
なるほど、そういうことですか...





 

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そんなおねいさんたちの前を通り過ぎて街に入り、駐車場にクルマを止めて、まずは街の中心にある大聖堂を目指す。





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ストラスブール大聖堂(Cathedrale Notre Dame de Strasbourg)。
1439年に完成したカトリックの大聖堂は、ユネスコ世界遺産に登録されている。





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ドイツでも多くの教会を見てきたが、なんか違うんだよなあ。
彫刻が繊細で、思わず視線を奪われて見入ってしまうような、華やかな美しさにあふれている。




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中に入ると、なにやら式典みたいなのをやっている最中。





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かなり大きな式のよう。





 

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一旦外へ出て、時間を置いて再訪することに。





 

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1~2時間程度街を歩いて戻ってきた。
中央に入っていくと、その大きさと美しさに圧倒される。





 

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中央の祭壇。





 

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背面のバラ窓も鮮やか。





 

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見事なほどに、キリスト像に後光が。





 

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奥にあったカラクリ時計らしきものとキリスト像。





 

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この大聖堂は、途中まで昇ることができる。





 

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途中で一休み。
けっこう昇ってきた。





 

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一般人が昇れる上まで到達。
ヨーロッパの町並みは、高い建物がないので広く見渡すことができ、とても美しい。
日本はどうして、あんなに無機質で味のない街ばかりになってしまったのか。





 

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さらに上の尖塔部分を見上げる。





 

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これもまた美しく細かい装飾が。





 

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後編では、ストラスブールの街並みの様子を。


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コメント 15

Amy

何百年も昔に作られたとは思えない見事な細工の大聖堂ですね。
キリスト像から差し込む光、とても画になり、幻想的ですね。
by Amy (2015-06-07 16:31) 

ふにゃいの

差し込む光、ステキですね。
そして計算されているのでしょうね。

日本も地震や、それに伴う火事がなければねぇ…なんて
思ったり。
by ふにゃいの (2015-06-07 20:38) 

熊太郎

ストラスブール訪問されましたか。
アルザス料理は堪能されましたか?
by 熊太郎 (2015-06-07 21:03) 

YAP

Amyさん、ふにゃいのさん、熊太郎さん、コメント & nice! ありがとうございます。

Amyさん、
こんな昔のこれだけのものを造るのは、すごい労働だったことと思います。
この彫刻もすごいですよね。

ふにゃいのさん、
日本の木造建築でも歴史的にすばらしいものはありますが、石文化は違いますよね。
火災とかにも強いのでしょう。

熊太郎さん、
このときは時間帯がずれていたということもあり、アルザス料理は食べませんでした。
後日別記事にしますが、この後にまたチャンスはありました。

AKIさん、tochiさん、ネオ・アッキーさん、めろんぱんさん、nmzkさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2015-06-08 07:46) 

kuwachan

ストラスブールに行かれたのですね。
私が行ったのは12月中旬、クリスマスマーケットが大聖堂の前で開かれていたのですが、
滞在中ずっと曇天だったので、こんな青空の下で見ると街も大聖堂も別のようです。
by kuwachan (2015-06-08 09:25) 

リュカ

アウトバーンって何だっけ?って思いながら読んだら
解説ちゃんと書いてあって理解出来ましたー!(笑)
こういう街並みを見渡せるのはいいですねー。
やっぱり日本とは全然違いますね^^
by リュカ (2015-06-08 10:15) 

aloha

アウトバーン=速度無制限、くらいしか知らなかったので
勉強になりました。
無料の道路だったとは驚きでした。
てっきり、有料高速道路だと思っていたので。
ヨーロッパの町並みはやっぱり情緒がありますね。
NYの高層ビル郡に圧倒されましたけど、
景色としてはヨーロッパのほうが好きです。
by aloha (2015-06-08 13:17) 

ナツパパ

すると、アウトバーンは出入り口に料金徴収所を造るのかしら。
それともクルマにシールを貼る形式で行くのかな。
そういえば、ドイツでは、鉄道の駅も改札口無しですものねえ。
by ナツパパ (2015-06-08 21:24) 

ジャランこ

150とか200とか、100km/hだせず、
近所をよろよろ走るのが精いっぱいの私には
ジェットコースターのような怖さです。

そして陸続きの別の国まで、なんて
すごすぎます。
行った先がさらにこんな素晴らしい教会。


by ジャランこ (2015-06-08 23:25) 

YAP

kuwachanさん、リュカさん、alohaさん、ナツパパさん、ジャランこさん、コメント & nice! ありがとうございます。

kuwachanさん、
クリスマスマーケットは大聖堂の前の広場で開催されるんですね。
この日は晴れて気持ちよかったです。

リュカさん、
高いビルがない街並みはいいですね。
空も広く感じます。

alohaさん、
アメリカの大都市は、歴史もさほど古いわけではないので、ヨーロッパの町並みと比べると情緒という点では及ばないですね。
私は、町並みを見るならヨーロッパ、自然を見るならアメリカが好きです。

ナツパパさん、
たぶん、周辺のオーストリアやスイスと同じく、クルマにシールを貼る形式になるものと思われます。
年間パスみたいな感じで、1年間有効なステッカーになるのではないでしょうか。

ジャランこさん、
周りのクルマの速度が速いと、スピードにはすぐに慣れます。
ですが、やはり車速が高いほうが自己のときに重大な被害になりやすいので注意は必要です。

nonaさん、Lionbassさん、knackeさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2015-06-09 07:43) 

luckystream

最後の写真、フライングバットレスが綺麗です。
美しくその機能を果たし、そして装飾的にも美しいものってなかなかないと思います。
by luckystream (2015-06-09 11:01) 

YAP

luckystreamさん、コメント & nice! ありがとうございます。
美しい大聖堂は、その街のシンボルですね。
それを飾るすべてが機能美も兼ね備えていて立派です。

comomonさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2015-06-10 07:04) 

めぎ

2016年の一般車両への有料化は、アウトバーンだけじゃなくて一般国道の通行にもですよね。だからこちらではアウトバーンが有料化したというよりは、車を持ったらこの税金も払わなければならなくなったという感じの意識です。これを払わないと一般国道も通れません。
EUとシェンゲンとでボーダーレスになり、ポーランドなどの東欧からオランダのロッテルダムまでの大型貨物輸送車がたくさんドイツのアウトバーンを通るようになりました。そして、彼らの運転マナーが問題にもなっていますし(大型車両追い越し禁止のところでも追い越して渋滞を引き起こすなど)、積み荷の重量オーバーも摘発されてますし、道路の傷みもひどくなりました。他の国の経済車両がドイツを無料で通過し、傷んだ道路はドイツが修理しなければならなくて一銭の儲けにもならないのはおかしい、という考えが年々大きくなってきています。、
だから、ご存じと思いますが、アウトバーンの有料化は大型車両に対するものが既に導入されています。私がこの有料化や道路整備のための税金導入で注目しているのは、外国人の行いとそれに対するドイツ人の不満と鬱憤が発端だったことです。
by めぎ (2015-06-10 17:08) 

めぎ

あ、ついでに言うと、こういう法案を通過させることで、国内の外国人に対する不満を持つ人たちの票集めができているという政治の一面もありますよ。
by めぎ (2015-06-10 17:11) 

YAP

めぎさん、コメント & nice! ありがとうございます。
既にトラックでは始まっていたんですね。
一般国道も有料になったということは知りませんでした。
我々も出張時に払わなければ。
私もドイツでは外国人なわけですから、ドイツが抱えている問題の片棒を担いでいたわけですね。

kawasemiさん、GAYOさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2015-06-11 08:16) 

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