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GRヤリスあれこれ とりあえず1か月くらい経っての感想 [クルマ]

GRヤリスを購入して1か月くらい経つので、ここらで少しファーストインプレッションをまとめる。


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クルマは高い買い物なので、試乗せずに買うことは私にはできないが、試乗したとしてもせいぜい20分とか30分、当然ながらそれだけで全てがわかるわけでもなく、購入してから気づくことはたくさんある。
私は、試乗するときはエンジン(というか最近だと HEV も多いのでパワートレインといった方が良いか)とトランスミッションに集中しているので、オーディオは聴かないし、装備もまったく気にしてない。
もちろんもらったカタログを見て、どんな装備がついているかとか、内装はどんなものかとか確認するが、それを身をもって認識するのは購入後。
今回もその例に漏れず、自分で所有してみて初めて気づくことがあれこれ。




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まず、内装を改めて見て思ったのは、価格のわりに...という正直な気持ち。
その車名の通りヤリスの派生モデルではあるが、外装でノーマルヤリスとの共通部品は、ヘッドライトとテールライトくらいで、他はほぼ別モノ。
逆に、内装はノーマルヤリスとほぼ同じで、エンボス加工された樹脂パネルで取り囲まれている。
倍くらいする価格差は、エンジン、4WDシステム、専用ボディといった走りの機能に全振りされているのだが、豪華な内装にせずとも、せめて合皮とかスウェードとか、もう少し質感の高いパネルで差別化されていればと思ってしまう。

JBL のオーディオは、車内で音響的に不利な空間ということと、エンジンサウンドエンハンスメントというエンジン音を強調して天井のスピーカーから車内に聞かせるシステムがかぶってくるということもあり、そのブランドほどの音かというと、ちょっとビミョーな感じ。
ディスプレイオーディオのシステム構成的に、Apple CarPlay と Bluetooth の共存ができないというのもいまいちに感じるが、他社(他車)のオーディオの Apple CarPlay でも同様のようなので、そこは CarPlay の仕様のよう。
Apple の器量の小ささよ。

メーカーオプションの安全パッケージは、いざというときのサポートになってくれるかもしれないし、こういうスポーツモデルでもそういう装備が用意されているのは時代だと感じるし、それはそれで助けてもらえる場面があるのであればありがたい。
実際、既に二度ほどその良さを実感する場面があった。
最初は購入翌日、片側2車線の道で、右側の店舗の駐車場から無理に私の前に入ろうとしてきたクルマがいて、それに反応してアラームが鳴った。
割り込んで入ってきそうなその直前に危ない予感がしたので、空いていた左車線に移っていたが、そのクルマの進入角度のせいか、アラームが反応。うん、ちゃんと周りを認識してくれている。
二度目は、高速道を ACC (アダプティブクルーズコントロール、トヨタでの名はレーダークルーズコントロール)で走行中、前が少し混んできて減速中、右の車線からわりと近い車間の中に無理に入ってこられたときに急減速。
私が減速するタイミングよりも早かったので、オオッと思ったが、ここでもまたちゃんと機能を果たしているのを実感した。

ついでに書いておくと、私にとっては初めての ACC であり、これがあってこそクルーズコントロールは機能するものだと思った。
車速維持だけの古典的なクルーズコントロールだと、高速道といえど都市部に近い交通量の多いところでは周りの車速が変化し続けているので使いづらいが、ACC であればたぶん使う場面も多くなるだろう。
シフトチェンジ時にキャンセルされないのもいい。
もちろん、ADAS(先進運転支援システム)系の装備を過信してはいけないが、もしものときのサポート機能はありがたい。

走りに関しては、試乗時の好印象からあまり変わらない。
国内外でレンタカーを借りても、3日くらい乗ればなんとなく「おれのクルマ」くらいな感じで慣れるので、既にこのクルマはもう新しいクルマという違和感はない。


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トルクフルなエンジンは低速から扱いやすいが、3気筒故なのか、1000rpm くらいの極低回転まで下がったときの振動は大きめ。
横着せずにシフトダウンは適切に必要。
まだ慣らし運転中なのであまりアクセルを踏み込むことはしていないが、ちょっと踏むとすぐにブーストが正圧になるので、そこはまだ我慢の領域として、ブースト計を気にしながら負圧をキープするようにしている。
それでも NA の全開付近までの吸気圧に簡単に達するわけなので、トルク感はなかなかのもの。

トランスミッションはフィーリングが素晴らしく、気持ちいい節度感でシフトチェンジが楽しくなる。
30年くらい前のトヨタ車のミッションというと、ギアボックスから直にシフトレバーがのびている FR車でさえ、「糖蜜の中のスプーンをかき混ぜる感覚」とか言われるくらいにグニュグニュというかフニャフニャというか、柔らかい頼りなさがあった。
それを直に知る世代のおじさんとしては、隔世の感がある。
ギア比も適度にクロスしていて、日本の道には合っていると思う。
少なくとも、DS3 はギア比が全体的に高すぎだと感じていたので、それと比べるとかなりしっくりきている。
シフトダウンの際、回転を合わせてくれる iMT もいい。

あとはしっかりと路面に追従しているのが伝わってくる足回り。
GR モデルということでもちろん固さはあるが、それがゴツゴツしているわけではなく、角が取れているような感覚がある。
ラリーベース車故のストロークが確保されているというか、しっかり動いていて安心感がある。

四駆のシステムは、試乗時にモードの差がわからなかったこともあり、今はまだあえてのノーマルモードのみで走っている。
今のモードの感覚がしっかり体に染みついたところで、スポーツモードやトラックモードに切り替えての差が体感できるのではないかと思う。


こんなところで、ざっとまとめると...

まずは、GRヤリスの、ココガイイ!!
- まだエンジン性能のすべてを感じる場面はないが、それでもパワフル。
- ボディサイズのわりに広いトレッドのせいか、足回りのせいか、四駆のせいか、安定感、安心感が半端ない。
- トランスミッションのフィーリングの良さと、ギア比と自分の運転の相性。
- フェンダーが広がった古典的ホットハッチデザイン。ルノー 5ターボや、ホンダシティターボ II(ブルドッグ)を連想させてくれる。

そして、GRヤリスの、ココガチョットナァ...
- シートポジションが高すぎる。細型の私でさえ、シートを一番下げてチルトステアリングを一番上にあげても、ブレーキング時にステアリングコラムが少し気になる。ちょっと体格のいい人だと、太ももがつっかえちゃうよ。
- ノーマルヤリスと変わらない内装の仕上げ。Bセグコンパクトカーとしての質感としては悪くないが、せめてもうちょっとね...
- エンジン音を誇張するエンジンサウンドエンハンスメントとか、そういうのはいらない。


ちなみに、私のクルマが納車されたまさにその日、東京オートサロンで "進化型 GRヤリス" として、マイナーチェンジモデルが発表された。

外観上の変化はあまりないものの、内部の変更はフルモデルチェンジと言ってもいいほどのもの。
大きな変化点と、それぞれに対しての私の正直な思い。
- エンジンの出力・トルク向上(マイナー前の私のでも十分パワフルで、ここは全く気にならない)
- DAT と呼ばれる 8AT モデルを追加(MT を選ぶ私には関係ない)
- 競技のための視認性・操作性向上のためのコクピット周り大変更(ノーマルヤリスとの差別化は良いと思うが、私は競技をするわけでなし、あまり関係ないかな。フル液晶インパネはアナログ派の私にはむしろマイナス。シート高 -25mm はこれはかなり羨ましい。)
- ドライブモードセレクトの追加(これもあまり気にならない)
ということで、ネットの各所で現行オーナーが荒れている(?)ほどには、ほとんど気になってない。

またしばらく乗ったところで、ちょいちょい書いていくと思う。

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コメント 8

おと

総じて納得いくお買い物だったという事ですね♪
すいつくような安定した走り、なのかな~と、乗り心地を想像しています^^ACC、ちゃんと機能してくれると、やはり安心ですね。状態を確認しながら走らせておられるのが楽しそうで、こちらまで楽しくなります。
by おと (2024-02-09 19:33) 

めぎ

おお~右ハンドルだ!というところにまず大きく反応しました。私にとっては「外車」です。
走りやすいことと安全面がよき届いていることが一番大事なポイントだと思うので、その2つがいい印象でなによりですね。
by めぎ (2024-02-09 22:23) 

kuwachan

>安定感、安心感が半端ない
これはいいですよね。高速での走りが楽しくなりますね。
私の場合、機会的なことはサッパリ分からないので(^^ゞ
運転しやすいとか、乗り降りしやすいとか、内装やトランクルームの広さとかが気になります。
車を買い替える度に安全パッケージがどんどん進化しているのを感じます。
年齢的なこともあるので頼れるところは頼りたいです。
by kuwachan (2024-02-09 23:32) 

YAP

おとさん、めぎさん、kuwachanさん、コメント & nice! ありがとうございます。

おとさん、
予算的にはかなりオーバーしてしまった買い物でしたが、それだけの価値は感じています。
4WD のクルマを運転するのは、20年くらい前に海外某メーカの SUV の開発でガッツリと運転していたとき以来ですが、車高の高い SUV よりも重心低い分安定感も違います。

めぎさん、
右ハンドルは世界的に見ればかなりの少数派ですね。
走りやすいことは、全ての運転する人にとって最も重要だと思います。
クルマというのは使い方を間違うと簡単に人の命を奪ってしまうので、安全面も重要です。

kuwachanさん、
前のクルマを買い替えたときから約10年、ADAS 系の進歩を感じます。
これはそのうち記事にして書きたいと思っていますが、運転支援やその先の自動運転につながる技術は、なんとなく踊り場を迎えています。
技術的にはかなりのレベルになっているものの、クルマそのもののコスト上昇や膨大な開発費の回収が難しそうとか、あとは万が一のときの責任問題とか、超えるべきハードルが高く、普及までの道はかなり長そうです。

@ミックさん、鉄腕原子さん、tochiさん、ずん♪さん、xml_xslさん、sheriさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2024-02-10 06:33) 

Inatimy

オランダの自動車ジャーナリストの書いた今年1月12日付の記事を読んでみると、やはり新しいGRヤリスのシートの高さが25mm下げられたということに注目してました。きっと体格がいいオランダ人なら尚更窮屈だったでしょうね。この夏あたりに欧州市場に出回るみたいです。価格は約7万ユーロ・・・。
by Inatimy (2024-02-10 17:48) 

YAP

Inatimyさん、コメント & nice! ありがとうございます。
たしかにこれは体格のいい人にはきついドライビングポジションになるかと思います。
シート高を下げたことは、ドラポジ改善に大いに貢献することと思います。
オランダはクルマの価格が高い国でしょうか?
以前、イギリス出張時に駐在員に聞いたのは、イギリスは日本と比べて、クルマの価格はほぼ倍くらいと聞きました。
オランダもそうなのかな?
日本はまだマイナーチェンジ後 GRヤリスの価格は発表されてませんが、私と同じグレードでオプションなしで500万円を超えるくらいと予想してます。

nmzkさん、爛漫亭さん、kiyoさん、ぼんさんさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2024-02-11 06:16) 

テリー

ほぼ、満足されているようで、良かったですね。
ゴルフバッグを、車に入れっぱなしにしている私としては、もう少し、大きい車でないと、厳しいです。
by テリー (2024-02-12 08:00) 

YAP

テリーさん、コメント & nice! ありがとうございます。
ゴルフバッグを積もうと思ったら、こいつはリアシートを倒さなければなりません。
ゴルフをプレイする人には、それだけで候補から外れてしまいますね。

ふるたによしひささん、リュカさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2024-02-13 06:47) 

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