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2007年 初めてのドイツ出張 Mercedes-Benz Museum [昔の出張]

昔の出張振り返りシリーズ第11弾は、2007年12月に行った初めてのドイツ出張。
新しい技術に関してのトレーニングを受けるのと、ドイツの開発チームと連携したプロジェクトがあったのでその顔つなぎ的な目的も

最初の週末の日曜は、ルードヴィヒスブルクから Sバーンという近郊電車に乗って、シュトゥットガルト (Stuttgart) へと向かう。

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この出張時はレンタカーを借りて通勤していたが、休みの日に街へ出かけるとなると、駐車料金とかも気になったりするので電車で。




たぶん、シュトゥットガルト中央駅まで Sバーンで行って、地下鉄の Uバーンに乗り換えた気がする。

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やってきたのはメルセデスベンツ博物館 (Mercedes-Benz Museum)。
近代的な建物。


中に入ると、まずはエレベータで最上階(9階だった気がする)まで行く。
エレベータを出ると展示フロアが始まり、下の階へ降りるに従い時代が過去から現代へと移っていく。

適当に写真を並べていくが、車名や詳しい説明は割愛。

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最初は、世界最初の内燃機関の展示。
ここから自動車という工業製品が始まった。






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そのエンジンを搭載する最初のクルマ。




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この辺りから現代のクルマにつながるような構造(四輪の車体のフロントにエンジン、前後車軸間に乗員スペース、円形のステアリングホイール、等)になっていく。




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メイン展示の各フロアの横にサブフロアみたいな部屋があり、そこはテーマに分けての展示がされている。
ここはバスとか商用車が並んでいた。
初期の2階建てロンドンバス。
らせん状の階段がおしゃれ。




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戦時中は航空機用エンジンも製造。





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メルセデスベンツは創業以来高級路線を貫いている。
これは第2次大戦中の頃かな。




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キャリアカーもやや流線形。




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初代 300SL は、今見ても美しく気品がある。




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この辺りから近代化してくる。




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これが私がこの博物館で最も気に入っているクルマ。
屋根から前方に向かって多くの青いケーブルが伸びているのがおわかりだろうか。
このクルマの社内には多くの計測器が搭載されており、開発中の試作車(前走車)のセンサ類とケーブルで結び、データを計測しながら走行する。
まさに私の仕事の原点はこういうところから始まったのかと。
定常走行中であるならまだしも、加減速を繰り返すような走行時は、2台の息を合わせるのは至難の業だったことと思う。
当時は電子制御なんてものはまだなく、計測していたのは温度関係と圧力関係だけだったろう。
計測器類はひとつひとつが巨大で重量物でもあったので、試作車の後席とかに積んでテストするとかいうのも難しかったのだろう。
こういう苦労をしてデータを計測していろいろな物理的挙動を数値で見ることができるようになって、自動車の開発は飛躍的に向上したはず。




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展示のクライマックスは、モータースポーツで活躍したマシンの数々。
オーバルコースのバンクを駆け抜けているかのような立体感のある展示。




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アメリカのインディカーシリーズ (当時は CART) に参戦していたときのペンスキー。




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F1 に復帰後、最初にチャンピオンを獲ったマクラーレン。




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ドイツでは絶大な人気のドイツ・ツーリングカー・選手権 (DTM) のマシン。




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ル・マンで活躍したプロトタイプカー。




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プロトタイプカーと言えば、グループ C 規格の時代がおもしろかった。





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こちらは、新旧 F1 の解体モデル展示。




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戦前、戦後頃のレーシングカーも多数。




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最後の展示は、モーターショーとかで展示されるコンセプトカー。




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このコンセプトカー、C111 (1969年) は、私が初めて作ったプラモデルなので今でもおぼえている。

メルセデス・ベンツの歴史は自動車の歴史でもあるので、ここはかなり見応えがある。
観光地の少ないシュトゥットガルトの街だが、ここは行く価値あり。





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ナツパパ

この集積はすごい!!日本のメーカーが逆立ちしても敵わないですよ。
現代では技術的にはパリティーなのでしょうが、ここまでの歴史と伝説が積みあがると、
これはもうもうすごい、としか言えませんねえ。
カメラのライカとニコンやキャノンも同じような構図が見えます。
by ナツパパ (2023-02-05 19:10) 

めぎ

一回の記事にしちゃうには勿体ないような、たくさんのいろんな車たち。
これが歴史なんですよねえ。積み重ねの何と輝かしいこと。惚れ惚れしますね。
しかし、ベンツに限りませんが、ドイツの老舗メーカーはこの頃からの既得権をこれからもずっと享受できて当然という振る舞いが多く、政治との癒着も強く、特にエネルギーと密接な分野はドイツのこれからを左右することにもつながるわけで、むむむと思うことも多いです。
by めぎ (2023-02-05 20:29) 

おと

美しい車がたくさん!こうやって進化していったのですね。
この展示の形、素敵ですね~。
9階もあったら、ほんとうに見ごたえたっぷりですね♪
by おと (2023-02-06 07:43) 

kiyo

凄い、Mercedesの博物館に行かれたのですね。
一度は、行ってみたいと思っています。
良いなぁ。
by kiyo (2023-02-06 08:10) 

リュカ

自動車業界に身を置いているYAPさんだからこその視点で面白いです。
うちのダンナもこの博物館は訪れたようですが
とくに何のコメントも無かったもの^^;
by リュカ (2023-02-06 12:45) 

YAP

ナツパパさん、めぎさん、おとさん、kiyoさん、リュカさん、コメント & nice! ありがとうございます。

ナツパパさん、
企業博物館の充実度という点においては、日本メーカはドイツメーカに完敗です。
トヨタ博物館と Honda Collection Hall はかなり充実していると思いますが、ここを見るとやっぱり差があるなと思いますね。
こういう展示で認知度を高めていくのは大事だと思います。

めぎさん、
そうなんです、一つの記事に収めるにはかなり無理があるほどの展示です。
まあ、過去に何度か紹介してますので、いちおう振り返り記事だし、ということでかなり端折りました。
ドイツ各社が政治との癒着云々は、今の欧州の電動化への動きを見てもそう思いますね。
ハイブリッド技術で日本に大きく差をつけられてしまったものだから、一足飛びに EV で主導権を撮ろうという魂胆が見え見えですが、カーボンニュートラルという錦の御旗に対してもメッキがはげかけていて、そろそろ無理な EV 化も軌道修正が必要そうです。

おとさん、
各フロアの移動も緩いスロープでつながれていて歴史の連続性を意識した展示なんですよ。
一貫して会社としての誇りと自信を感じます。

kiyoさん、
本文でも書きましたが、あまり観光的魅力があるとはいいがたい街でもこことポルシェミュージアムは行く価値ありです。

リュカさん、
まあ、私はクルマバカですから。
見る人の興味によって、価値も変わりますね。

xml_xslさん、tochiさん、@ミックさん、鉄腕原子さん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2023-02-06 16:38) 

Inatimy

ブルーのキャリアカーがカッコよくていいですね。働く車が好きです。
オランダの消防車の中にもメルセデスベンツのがあったりします^^。
シュトゥットガルト・・・日本から行ったことがありますが、観光的魅力、私にはいっぱいでしたよ^^;。州立美術館、古城(Altes Schloss)、屋内市場のマルクトハレとか、あっという間に1日が過ぎ、ヴィルヘルマ動物園&植物園には行きそびれました・・・。
by Inatimy (2023-02-06 17:53) 

kuwachan

さすがメルセデスの博物館、見応えがありそうです。
イタリアのトリノで自動車博物館を見学して意外と面白かったので
シュトゥットガルトに行く機会があったら是非行ってみたいです。
by kuwachan (2023-02-06 18:17) 

YAP

Inatimyさん、kuwachanさん、コメント & nice! ありがとうございます。

Inatimyさん、
シュトゥットガルトを楽しまれたのですね。
それは良かった。
仕事で行くと遊びに行ける時間も限られているので、あまり気づかなかったのかなあ。

kuwachanさん、
イタリアにも魅力的な博物館、特に企業のものが多そうです。
Google map のストリートビューで、ランボルギーニの博物館内部を見たことがあります。

sheriさん、ふるたによしひささん、hideyuki2007yさん、gardenwalkerさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2023-02-07 07:05) 

One-for-you

流線型のキャリアカー、美しいですね~
昔々、4ナンバー車をDIYでバニングしてました。

測定器積載車と被測定車、Tail to Nose / Side by Side で走ってたんでしょうね、

言われて気づきましたが現代は多くのものがWireless/非接触ですが、少し前までほぼ全て有線接続でしたね。

無線が当たり前となった今、改めて無線の有難さを認識。
歴史の途上でプロトコル等の覇権争いもありましたが、今は普及・普遍な技術は世界標準ですね by ITU

車のConectivityは未だ未だ進歩するんでしょう、プロトコルはメーカ毎に異なるのでしょうかね?w
by One-for-you (2023-02-11 15:09) 

YAP

One-for-youさん、コメント & nice! ありがとうございます。
測定器積載車と非測定車は、配線の状況からみて、Tail to Nose しか無理そうです。Side by Side はきつい。
自動車開発の現場での計測は、今も有線です。
必要なデータ量や通信速度を考えると、無線はまだまだ夢の世界です。
コネクティビティや ADAS 系のプロトコルは、標準化の流れです。
by YAP (2023-02-11 17:36) 

One-for-you

そうですか、有線ですか、、、有線と比較するとWirelessはハックRisk高いですかね、、、

ITU、車のITUでしょうか、ISO/IEC/ITU標準化して欲しいですね

現在、N社のPPィロット2.0乗ってますが、まぁまぁ高速はNavi連携で例えば中環から大井で湾岸に入るカーブとか適宜適切に減速とハンドリング(機械的なGear感は否めませんが⁾で通過できすよ

あと10年以上のると思って年齢考慮し、購入時点でMaxサポCar(なんちゃって自動運転レベル4風な)のがN社でした、除く欧州車

ツインターボの欧州車、オイル漏れのいたちごっこModeとなりサポCarをチョイスしました、自分の為・他車運転者・歩行者・等々を考慮の上です、苦笑
by One-for-you (2023-02-13 22:39) 

YAP

One-for-youさん、重ねてのコメントありがとうございます。
プロパイロット 2.0 ですか。
ADAS/AD はこの先レベル3からが難しいと思います。
by YAP (2023-02-14 07:54) 

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