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2003年 初めてのアメリカ出張 デスバレーへの大移動 [昔の出張]

昔の出張振り返りシリーズの第三弾は、2003年夏に行った初めてのアメリカ出張。
酷暑地フェニックスを拠点に、さらに暑いところと高地を周るテストトリップ。


この日はテストトリップのメインステージともいえる、デスバレー (Death Valley) への移動日。
テスト車両が約10台連なって、一大キャラバン隊の風情。


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600km 以上の移動となるので、朝8時には出発するということになっていたのだが、なんだかんだでダラダラとした謎時間があり、9時半か10時頃にやっとこ出発になった。






途中、キングマン (Kingman) という小さな宿場町でランチタイムとなるが、まだまだ先は長く、明るい時間にたどり着けるかどうか。



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最初の難所が、アリゾナ州とネバダ州の境にあるフーバーダム (Hover Dam) 。
今はここをバイパスするインターステート(高速道路)ができたのだが、当時はこの下道を通るしかなく、ここは年中渋滞している。
アメリカ西部をクルマで走ったことがある人はおわかりだと思うが、都市部以外で渋滞というものにまず出会うことはない。
むしろ、この世に自分のクルマしかいないのではないかと錯覚するようなほどに他のクルマと長い時間遭遇しないということも珍しくない。
なのに、このフーバーダムを渡る道だけは、どこから集まってくるんだか、渋滞してしまう。

施設の見学とか、ビュースポットの駐車場の出入りとか、そういうのが原因だろうが。




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デスバレーも近づいてきたところで休憩のために立ち寄った何もない場所。
名所でも撮影スポットでも何でもない場所の写真だが、この一枚は私が今まで撮影した中で、最も気に入っている一枚かもしれない。
この荒れた礫砂漠がオレンジ色の夕日に照らされて、地の果て感を出している。
適度に広がる雲もアクセントになっている。

構図とか何も考えず、そのときに美しいと思った景色を撮っただけ。
この写真を見るたびに、この写真以降、これを超えると思える一枚を撮れないでいる今を思い、写真はカメラではなく心で撮るものだということを実感する。





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そこからちょっと向きを変えてみると、遠くで雨が数か所で降っているのが見える。
雨の柱を見たのがこのとき初めてだったので、これも感動した。






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太陽が遠くの稜線から沈んでいく。






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この出張も暑い中過酷なものだったが、このアメリカ西部の景色が私の心を強烈につかんだ。
私の中での過去のアメリカのイメージは、テレビで見るニューヨークやロスアンゼルスの大都会の景色だった。
けどそれはアメリカの極々一部の限られた景色であり、この出張で見た荒野の景色がアメリカ南西部の大部分であり、もう少し北に行けば緑が増えてくるだろうが大自然の景色だということには変わりなく、そういう圧倒的なアメリカの自然の姿に魅せられてしまった。


この後、日が暮れてすっかり真っ暗になり、そんな中でデスバレーの宿に到着。
デスバレーの景色は暗闇の中でまったくわからなかったが、翌日から驚愕の景色を見ることになる。





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kuwachan

荒涼とした風景が夕陽に照らされてより一層荒涼感が増していますね。
このあたりは一度実際に訪ねて感じてみたい風景です。
by kuwachan (2021-02-07 17:20) 

めぎ

本当に素晴らしい写真ですね~感動が伝わってきます。
同じような体験は、私はルーマニアとトルコかな。
それまで知っていたイメージとガラリと違ってて、私って世界を全然知らなかったな~と思い知らされた感じでした。
私にとってアメリカは、大草原の小さな家の原作に描かれていた荒涼とした大草原やイナゴの被害や大吹雪を受ける厳しい自然。
アメリカっていろんな顔を持ってますよね。
by めぎ (2021-02-07 21:51) 

YAP

kuwachanさん、めぎさん、コメント & nice! ありがとうございます。

kuwachanさん、
この景色がずっと続くので、それはそれは壮観です。
山の近い日本では、絶対に見られない景色です。

めぎさん、
自分の知っている世界なんて、小さなものですよね。
私なんて、このときがまだ三度目の海外だったので、余計にそうでしたよ。
アメリカは広大で、ほんとに色々な顔を持ってます。
アラスカとか行ったら、また全然違う景色が広がってるんだろうなあ。

xml_xslさん、tochiさん、knackeさん、鉄腕原子さん、@ミックさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2021-02-08 07:00) 

リュカ

これだけ広い大地だと、雨降る様子などもいつもと違う風景で観ることができますよね。
わたしも小笠原諸島にいくとき、まさに大海原で雲から落ちる雨を眺めて地球の大きさにめっちゃ感動しました。

この自然を観たら、アメリカの大自然に惚れるのも分かります。
by リュカ (2021-02-08 10:00) 

テリー

デスバレーは、観光で行きましたが、塩で、固まった湖は、印象深いです。
by テリー (2021-02-08 15:48) 

sheri

TVでルート66をめぐる旅っていうのをやっていたときにこんな景色でした。そして前回のブログのような西部劇の中の建物も。
お仕事なのになんか面白そうです(すみません)。
by sheri (2021-02-08 17:42) 

こちさ

荒涼とした大地、いい感じの場所ですね^^
こんな景色を眺めながらの縦断&横断の旅をしたいです。
by こちさ (2021-02-09 00:09) 

Inatimy

いい写真ですね〜。 平らな荒野から遠くに山が見えて。
自分と山の間には何もないから近そうに見えるけど、実際は遠いんだろうな^^;。
オレンジ色に染まった雲がダイナミック。この後の「驚愕の景色」も楽しみです。
by Inatimy (2021-02-09 01:04) 

YAP

リュカさん、テリーさん、sheriさん、こちささん、Inatimyさん、コメント & nice! ありがとうございます。

リュカさん、
大自然は地球の大きさを感じますね。
小笠原諸島にも行ってみたいなあ。

テリーさん、
バドウォーターのことですね。
もちろん、この先の写真で登場しますので、お待ちください。

sheriさん、
仕事の合間の旅行感のある写真ばかりを載せてますからねえ。
いつか、ルート66 の現存している道を、東から西へ横断してみたいです。

こちささん、
いつの日か、1か月くらいアメリカを走りまくるたびに行ってみたいと思ってます。
体力と確保できる時間を考えると、退職直後くらいがベストタイミングかも。

Inatimyさん、
この出張でわかったのですが、平地で有視界で見える地平線って、だいたい 50km くらい先です。
地の果てだと思っていたところに何か目印を決めて走ると 30分ちょいくらいでそこにたどり着き、その先にまた新たな地の果てまでの景色が続きます。
by YAP (2021-02-09 06:57) 

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