2003年 初めてのアメリカ出張 アリゾナでの休日 その1 [昔の出張]
昔の出張振り返りシリーズの第三弾は、2003年夏に行った初めてのアメリカ出張。
酷暑地フェニックスを拠点に、さらに暑いところと高地を周るテストトリップ。
前回の記事で、テストコースでの試験のことを少し書いたので、どんなところを走っているのかをちょっと紹介。
酷暑地フェニックスを拠点に、さらに暑いところと高地を周るテストトリップ。
前回の記事で、テストコースでの試験のことを少し書いたので、どんなところを走っているのかをちょっと紹介。
これは Google map の航空写真からのスクリーンショット。
最もよく使う一番大きなハイスピードオーバルが一周 4km 程度。
その内側とか外側にも、各種大小のコースがある。
アリゾナには、こんな感じの自動車メーカ所有のテストコースが何か所かある。
アメリカには一般のナンバープレートとは別に、開発車用のナンバープレートというものがあり、申請してそれをクルマに着ければ、車検なしで公道を走行することができる。
なので、ホテルからテストコースまでの足を別に確保しなくても、テスト車両を運転して往復の移動が可能。
ヨーロッパでも同様のナンバープレートでテスト車両が一般公道を走ることが認められている。
一方、日本は、いちおう仮ナンバーというものはあるが、これは正式には車検前のクルマをある地点から別のある地点に移動させる目的のためだけに許可される。
この仮ナンバーをテスト車両につけて公道を走行して試験をするということを20年くらい前まではどのメーカもしていたが、公道でとんでもない暴走を繰り返すメーカもいたりして、今はそういうことができないよう、厳しく制限されている。
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1週間ほどフェニックス郊外のテストコースで仕事をした後、次の試験地に行く前に1日だけ休日が与えられた。
私は同僚とフェニックス郊外のスコッツデール (Scottsdale) という町へと出かけた。
スコッツデールの中心部には、オールドタウンがあり、観光地となっている。
こんな感じで、少し古い感じのデザインの建物で統一されており、民芸品、先住民のジュエリー、飲食店等が並ぶ。
まだ出張は序盤なので、あまり買い物はせずにブラブラしただけ。
ここで、かなり焦るトラブル発生。
町をぶらぶらした後に私たちが借りている試験車両に戻ってエンジンをかけようとしたら、エンジンがかからない!
こういうことがあるので、それを防ぐために私たちの仕事があると言えるのだが。
酷暑地では、走行後エンジンを止めてもしばらくの間はボンネット内の温度は上昇し続け、最大で 100'C くらいまで達することも珍しくない。
そのような状況だと、燃料の配管に蒸気が発生してスカスカになる。
私たちの仕事というのは、そういう状況でも燃料をきちんと供給してエンジンが問題なく始動できるように、制御用のコンピュータを適合すること。
開発途中だとそういう部分がまだちゃんと適合できてなく、補正が適切な量ではなかったりして、それが見事に発生してしまったというわけ。
この問題はこの日までのテストで既知の問題としてわかってはいたのだが、発生頻度が低かったので、対策は後回しになっていた。
エンジンの制御用コンピュータに書き込まれているソフトをリセットして誤った補正を止めてやればエンジンは始動するというのはわかっているのだが、そのためには専用のソフトが入ったパソコンが必要。休日ということでパソコンはホテルに置いてきていた。
バッテリーを外してしばらく放置し、制御用コンピュータを電気的にリセットしたらエンジンがかかったので、事なきを得た。
いやあ、焦った。今でもはっきりとおぼえている。
無事にエンジンが再始動し、このチャイナチックなお店でランチを食べた。
ここで、初めてのカリフォルニアロールを食べた。
その後、フェニックスの市街地に入ったが、あまり観光地らしいものがある街ではないので、写真もあまりなかった。
とりあえず、アリゾナ州ギジドウには行った。
建物に入ることはできなかったので、庭みたいなところをちょっと見ただけ。
フェニックスの市街地は、30年くらい前に F1 アメリカ GP が開催されていた。
まさにここで、セナとアレジの激しいバトルが繰り広げられた。
アリゾナ・ダイアモンドバックスの本拠地、当時のネーミングライツはバンク・ワンという銀行が持っていた。
この日のナイターゲームで、ランディ・ジョンソンが先発登板したのを後から知ったのだが、観戦しようかという話もしていただけに、素通りしたのをちょっと後悔。
古い街並みとサボテンがいい感じですね~♪
先住民の方の生活と、どのようなものを作って
販売しているのかが気になります^^
by こちさ (2021-01-31 19:15)
セナとアレジ、懐かしいですね~
セナという名前から、ロンバケまで思い出して、なんと懐かしい。
今はセナを知っている人ももうずいぶん少ないでしょうし、ゴクミも、ロンバケも、そんな略称があったことも、もうすっかり過去ですね。
エンジンがかからないトラブル、ドキドキしながら読みました。
ホント、暑そう…車も熱くなっているんでしょうね。
by めぎ (2021-01-31 21:21)
こちささん、めぎさん、コメント & nice! ありがとうございます。
こちささん、
先住民の民芸品というと、最もメジャーなのはドリームキャッチャーだと思います。
あとは、ターコイズやシルバーのアクセサリとかですね。
めぎさん、
セナが亡くなってから30年近く経ちました。
F1 もかつてほどの人気がなくなってしまいましたし、名前でしか知らないという人も増えていることでしょう。
xml_xslさん、tochiさん、kyonさん、@ミックさん、八犬伝さん、鉄腕原子さん、knackeさん、ふるたによしひささん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2021-02-01 06:53)
Google mapの航空写真をみると
スケールの大きさに改めてびっくりです。
エンジンがかからないトラブル。まさに自分たちで体験しちゃったってことですよね^^;
どきどきだわ・・・
民芸品&先住民のジュエリー、こういうお店楽しいだろうな〜
たしかに出張が始まったばかりだと、買い物は控えますよね。
by リュカ (2021-02-01 10:20)
航空写真の色にびっくり・・・こんなにも乾いた地なんですね・・・。
通りの街路樹もパームツリー、グラス、サボテンなど見慣れないものばかりで、
見てて楽しく^^。
by Inatimy (2021-02-01 19:14)
リュカさん、Inatimyさん、コメント & nice! ありがとうございます。
リュカさん、
テストコースですが、もっと大きい会社だと、1周 10km くらいのオーバルを持ってるところもあります。
土地はいくらでもありますから。
先住民のものは、見ていて飽きません。
Inatimyさん、
からっからの土地ですよ。
アメリカの南西部は、ほとんど砂漠と言ってもいいくらいですから。
sheriさん、moce! ありがとうございます。
by YAP (2021-02-02 06:39)
街中でのトラブル発生、テストコース中での発生とは違って焦られたことでしょう。
気象条件の厳しいアリゾナで実験する甲斐があるということで
こういう実験結果が商品に生かされるわけですよね。
by kuwachan (2021-02-02 09:16)
kuwachanさん、コメント & nice! ありがとうございます。
エンジンかからなかったときは焦りましたねえ。
こういうことが起こってはならないわけです。
hideyuki2007yさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2021-02-03 06:59)