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マツダ アクセラ スポーツ 15S [クルマ]

ネタが溜まっているが、とりあえず、昨年内のを消費してしまおう。 

愛車選択はとうに終わったが、まだ気になるクルマがあるので、しつこく試乗シリーズが続いている。
けど、いちおうこのクルマで今のところは打ち止めかな。

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マツダ アクセラ スポーツ 15S 

この記事は昨年末の話なので、試乗車としてMT車が用意されていたのは、1.5Lモデルのみ。
2.2L ディーゼルの MT は今月発売のはずなのでそろそろ試乗車も出てくる頃かな?
2.0L ガソリンには4月頃に追加されるらしい。

CX-5, アテンザに続く、SKYACTIVE とマツダが呼ぶ新世代技術をフルに織り込んだモデルの第三弾。
一目でマツダ車とわかるダイナミックなデザインで、存在感は十分。





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「スポーツ」と名づけたハッチバック車のリアビューもなかなかバランスがよくアグレッシブに感じる。





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前述の通り、今回の試乗車は 1.5L ガソリン車。
このエンジンの登場で、SKYACTIVE-G と呼ばれるガソリンエンジンのラインナップは、1.3L, 1.5L, 2.0L, 2.5L と 4バリエーションとなった。





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遮熱カバーに覆われて見えないが、この下に現代技術でよみがえった 4-2-1 の等長エキマニが。
そのレイアウトのおかげか、ボディサイズに対してエンジンが小さいからか、今どきのクルマでは珍しいほどの空間の余裕が。





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インパネは、中央に大きめのスピードメータが置かれ、左にデジタルバー表示のタコメータ、右にその他の情報用のモニタという配置。




では、走らせてみましょう。

走り出してまず最初に感じたのは、気持ちのいい音とエンジンのトルク感。
Cセグメントの大きなボディに 1.5L のエンジンは力不足だろうと想像していたのだが、なんのなんの。
たしかに、交差点を曲がってからの加速のように一度速度を落としつつの加速とかの場面では、もう少しトルクがあればと思う。
だが、そこでしっかりアクセルを踏み込めばその分だけ答えてくれるし、むしろ排気量が小さい分、目一杯エンジンの性能を引き出しているというのを感じることができる。(市街地での試乗なので、実際は負荷的にもまだ余裕があるだろうし、速度域も低いのだが。)
ホンダには申し訳ないが、トルクの出方、回転フィール、制御性、音、どれをとっても先日試乗したフィットRS のエンジンとは、比べ物にならない気持ちよさがある。
同じ 1.5L でありながら、200kg も重いボディながらも。
アイドルストップは当然のようについているのだが、直噴ならではの燃焼圧力を利用して始動復帰が非常に早く、違和感を極力抑えているのも、他車と比較した優位性だ。

SKYACTIVE-MT と呼ばれる 6MT のフィーリングもなかなか。
FF車としては短めのストロークでコクコクと操作できるこのフィーリングは、私が昔乗っていた初代ユーノス・ロードスターに近いものがある。
欲を言えば、シフトレバーのポジションがもう少し前にあるとさらによかった。





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乗り味以外の部分で注目したのは、"MAZDA CONNECT" と呼ばれる新しいインフォテイメントシステム。
ダッシュボード中央に鎮座する 7インチディスプレイに、ナビをはじめ様々な情報が表示可能。
操作に使用するのは、海外メーカのパクリとも受け取られそうなコマンドダイヤル。
運転席からの操作性を考えると、自ずとこんな操作系になるのかな?(もちろん停車中の操作が基本です!)





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ディスプレイに表示可能なのは、ナビゲーションの地図はもちろんのこと、エンターテイメントソースの選択や車両情報の表示、燃費等の運転記録も。
正直言って、最近のクルマでは、あまり目新しいものでもないだろうが、こういう新世代の装備が200万円を切る価格の大衆車にまで降りてきているということ。
私が DS3 で驚いたような装備は、当然のようにすべて付いている。





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フィット試乗時は忘れていた後席のスペースチェック。
身長 157cm のうちのかみさんを後席に座らせて。
さすがに Cセグメントは余裕の広さ。
私のドライビングポジションだと、膝周りもこの余裕。





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トランクも広い。
ハッチバックはデザインもスポーティだしスペース的にも使えるし、昔のように復権してほしいものだ。





では、恒例の私の偏見による採点を。

エンジン;9点
9点としたが、個人的には10点をつけてもいいくらいの9点。
満点としなかったのは、私の DS3 のエンジンと比べるとそのレベルまでではないことと、まだ試乗していない 2.0L SKYACTIVE-G への期待を込めて。
とにかく気持ちがいいのは、排気量の割には低速トルクがしっかり出ているからだろう。
この低速トルクが SKYACTIVE-G の真髄であり、どのメーカもわかっていながら達成できていない部分。
乗り味と音にこだわったという話だが、その言葉に偽りはない。
燃費は JC08モードで 19.4km/L。
排ガスは平成17年基準排出ガス75%低減レベル(SU-LEV)。

トランスミッション;9点
これも限りなく10点に近い9点。
ここまで気持ちのいいトランスミッションに久しぶりにめぐり会った。
私の記憶の中で最高のトランスミッションは、初代ユーノス・ロードスター。
その記憶と比べても遜色のない出来であり、無駄にシフトチェンジをしたくなるほど。
1点減点したのは、シフトレバーの位置がもう 5cmくらい前にあればということ。
ただ、これはもしかしたら私の体型のせいかもしれないのだが...(後述)

操安性;9点
市街地中心の試乗コースだったということを差し引いても、素性のよさを感じることができた。
途中、軽いワインディングもあったが、ステアリングの手応え、ロール時の挙動、ブレーキのタッチ、どれも満足のいくものであり、全幅 1800mmに迫る大柄なボディを、初めて乗るクルマとは思えないくらい思い通りに走らせることができた。

デザイン;9点
CX-5、アテンザからの同じ流れに乗ったデザインは、たくましさを感じる。
アテンザとは「間違い探し」の激似ではあるのだが、なんだろう?ハッチバックモデルとしてのバランスのよさなのかな?アテンザよりもかっこよく見える。
試乗した感じが好印象だったので、色眼鏡で見ているかもしれない。

コストパフォーマンス;10点
買う意志はないので消費税増税前駆け込み需要の商談の邪魔をしてはならないと思い、店舗での正式な見積もりは取らず HP 上で見積もり実施。
ナビ用 SDカード、ETC、セキュリティアラームをつけて、193万円くらい。
こんな素性のいいクルマが200万円を切るとは、もう驚くしかない。

アディショナルポイントは、まずプラス要因として、期待を超えたこの気持ちの高揚感と満足感に+2点
マイナス要因としては、なんといってもサイズがでか過ぎる。
以前、アテンザの試乗記事で、「私の中ではアテンザ=カペラ」だと書いた。
同じように、私の中では、「アクセラ=ファミリア」なわけですよ。
たしかにこのボディサイズを苦にしないほど扱いやすいと思ったが、もっと小さければ、もっと思い通りに動かせるだろう。
それと、ペダル位置が妙に遠い。
ペダル位置でシートの前後位置を合わせると、ステアリングがかなり体に近くなる。
ステアリングをテレスコピックで一番奥にしてもまだ近い。
しかたないからシートを少し倒して、ようやく足と手のポジションが決まった。
けど、その位置だとシフトレバーが後ろすぎるように感じるんだよね。
ってことは、単に私の足が短いだけ?
たしかにそれは否定できないが、他のクルマでここまで思ったことはないので、やはりこのクルマのせいだと思いたい。
ということで、マイナス要因は、ボディサイズで-1点、ペダル位置で-2点

総合;45点
辛口の私にはビックリするくらいの高得点。
もちろん、昨年から試乗してきて点数付けてきた中では最高点。
はっきり言って、このクルマの発売時期が半年くらい早ければ、これを選んだと思う。
ユーノスロードスターに乗っていた頃、マツダ車の品質に疑問を持つこともあったが、あれから20年経っているし、さすがにその頃よりはよくなっているでしょ。(その前に、フランス車は大丈夫かという話もあるが...)
ハイブリッドを除く全エンジンバリエーションに MT モデルの設定がある(2.0L には春頃追加予定)というのも、今の日本ではうれしいこと。
MTであればなんでもいいというわけではないことを、よくわかっているというのも重要なポイントだ。
マツダは、「人馬一体」という言葉を昔から好んで使っているが、まさにそんな感じ。
クルマと対話を楽しむことができる、そんな錯覚を持ってしまう。
マツダは自動運転をやらないと宣言しているが、もしかすると企業経営的な判断としては致命的なミスになるかもしれない。
(同じように運転する喜びを追求していた BMW でさえ、自動運転車に本気で取り組んでいるくらいなので)
そんな中で、いつまでそれを言い続けることができるかわからないが、ユーザーとしてはそのクルマ造りの姿勢を応援したい。
次にクルマを買い替えるかもしれない10年後くらいに、こういうクルマが残っていてほしいのだが...
私の嗜好での本命は 2.0L ではないかと思っている。
それもなかなか楽しみだ。 


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コメント 8

めぎ

なかなか高得点ですね~
そうそう、日本でレンタカーをすると、鍵についているキーホルダーがうちのドイツ人の足に当たって邪魔なことがよくあるんです。シートの位置をもちろん調節するんですが、どうにも避けようが無くて。
ヨーロッパ人の足の長さに合ってないのかなあって話してたんですが、でも、ヨーロッパで日本車を借りてもそういうことはないんです。
同じ車でも日本で売るのと外国で売るのとでは座席の高さなどを微妙に変えているんでしょうかねえ。
それとも、この車はどちらでも売れるように中間にした・・・のかしら。
by めぎ (2014-02-01 06:48) 

ake_i

こんにちは。
YAPさんの車記事を読んで数か月が経ちます。
私まで購買欲が出てきてしまって(汗)、ディーラーの前を通るたびに立ち寄るかどうするかと迷うようなってます。
が、自分を戒めて(笑)まだまだ乗れる!!!と言い聞かせてディーラーの前は通過、軽くアクセルを踏み込むようにしています。
昨夜も欲しい車の話を家族にしましたよ。
でも、それは軽く笑って流されました(爆)

この車は高得点がつきましたね。こうなると、また私の車欲が出てきちゃうんですwww(^_-)
by ake_i (2014-02-01 16:33) 

aloha

ホント、びっくりするくらいの高得点ですね!
でも、もうMT車には乗る気がしません(^^;)
トランクが大きいのは魅力的です。
by aloha (2014-02-01 17:24) 

YAP

めぎさん、ake_iさん、alohaさん、コメント & nice! ありがとうございます。

めぎさん、
自動車メーカが日本国内と海外仕向けとで同じ車名でありながら異なる仕様とするのは今までもよくあることです。
最近は、できるだけ共通にしようとする動きになりつつある気もするのですが。
マツダは欧州では強いので、このクルマもよく見かけるようになるのではないでしょうか。

ake_iさん、
欲しいクルマってなんでしょう?興味があります。
今の時期だと、もう消費税増税前の駆け込みはきついですね。

alohaさん、
このクルマも当然のようにAT仕様がありますので(というか販売の主力は間違いなくAT車です)ご心配なく。
ハッチバックは使い勝手もいいですね。

nmzkさん、kiyoさん、かっちんさん、Lionbassさん、ベアトラックさん、knackeさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2014-02-01 18:46) 

kuwachan

高得点にびっくりです(笑)
マツダといったらファミリアを連想してしまいます^_^
日本はATがほとんどですが、フランスMTが多いですね。老いも若きもですよ!
by kuwachan (2014-02-01 18:58) 

miffy

かなりの高得点ですね。
トランクが広くてスーツケースが2個くらい軽々と入りそうですね。
by miffy (2014-02-01 20:00) 

YAP

kuwachanさん、miffyさん、コメント & nice! ありがとうございます。

kuwachanさん、
まさにアクセラがファミリアの後継機種ですよ。
ファミリアとは似ても似つかぬほど大柄になってしまいましたが。
欧州は相変わらずMT車が多いですね。
BMWやメルセデスベンツでもMT車が多いですから。

miffyさん、
大型のスーツケース2個くらいなら、余裕でトランクに入ると思います。
当然リアシートはたためますので、そうするとさらに広大なスペースが広がります。

by YAP (2014-02-02 06:22) 

YAP

モリガメさん、koyukiさん、タッチおじさんさん、nice! ありがとうございます。
by YAP (2014-02-03 18:28) 

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